「育休」と聞くと、多くの男性は“取れる人が取るもの”だと思うかもしれません。
僕もその一人でした。
しかし、職場の環境が大きく変わり、心身ともに限界を感じた時、初めて「育休を取る」という選択肢が現実味を帯びてきました。
それは逃げではなく、“家族と向き合うための勇気ある一歩”だったと、今では思います。
この記事では、僕が育休を取ろうと決めた背景や、その時の葛藤を正直に書きます。
これから育休を考える男性に、少しでも参考になれば嬉しいです。
上司が変わり、仕事が地獄のように変わった
育休を取得する1年ほど前に上司が変わりました。
当初はパワハラなどなく、これまで通り業務を遂行できていたのですが、徐々にパワハラが顔を出し、日常的なものとなりました。
「なんでそんなこともできないの?」
「家庭にかまけてる暇があるの?」
そんな言葉が日常的に飛び交い、心が少しずつ削られていきました。
仕事をしていても家族の顔を思い出すたびに、「自分は何のために働いているんだろう」と感じるようになりました。
子育てが終わった先輩パパたちの言葉
育休を取る。という考えは、パワハラを受ける前からありました。しかし、実際に日増しにひどくなっていく上司の詰めと支配に、このままだとまずい。本当に自分が壊れてしまう。とにかく、この状況から何とかして離れなければ。という風に考えるようになりました。
そこで、育休とパワハラ環境からの離脱を前向きに捉えることにしました。しかし、自分の周囲には育休を取得した人がいなかったため、子育てが終わった先輩パパたちに聞いてみました。
「もし今、もう一度育休を取れるとしたら、取りますか?」
全員が口を揃えて「絶対に取る」と答えました。
その言葉が胸に刺さりました。
自分の子どもが小さいのは、ほんの数年だけ。
“今しかない時間”を見逃してはいけないと思うようになりました。
「育休」という選択肢が現実になった瞬間
それでも最初は「そんなの無理だろう」と思っていました。
男性が育休を取る前例は少なく、上司も認めてくれないだろうと。
でも、調べてみると法律上、男性も堂々と育休を取得できることが分かりました。
「だったら、自分がその一歩を踏み出してもいいのではないか?」
そう思い始めたんです。
不安はあった——でも「今」を選んだ
もちろん、不安はありました。
会社が本当に許可してくれるのか。復職後に居場所はあるのか。
それでも、「上司と距離を置きたい」「家族と過ごしたい」という気持ちの方が勝ちました。
最終的には、「これは逃げではなく、人生を見直すチャンスだ」と自分に言い聞かせて、育休を申請しました。
そして育休を取ること決めた
振り返ると、あの時の決断は本当に良かったと思います。
仕事に追われる日々の中で見失っていた、“家族と自分の時間”を取り戻すきっかけになりました。
次回の記事では、実際に「育休をどう申請したか」「上司にどう話したか」をリアルに綴ります。

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