日頃からニュースを見ている中で、特集が組まれると過去の事件を紐解く内容のものをよく目にします。
なぜこのような事件が起きてしまったのか?謎が謎を呼び真相は分からず、最終的に問題提起されたものを我々に投げかけられて終わるパターンはお決まりと言えそうです。
このような歴史的な事件は、政治家の偉い人や企業の重役などが主体となっており、我々一般人には分からない感覚で動いているのだろうな、という風に考えがちです。
ところがこの雰囲気にヒントをくれる心理学が存在します。
キーワードは集団的浅慮です。今回はこちらをご紹介します。
▼この記事が参考になる人
・大きな事件を考えるヒントが欲しい人
・集団的浅慮を知りたい人
・心理学に興味のある人
迷宮入りの雰囲気も、心理学という知識のレンズを通して見ると違った一面が見えてきておもしろいですよ。
ぜひ楽しんでいってください!
集団的浅慮とは何か?
本記事のキーワードである集団的浅慮。これについてまずは紹介します。
集団的浅慮とは、人が集団に属していてその集団内の結びつきが強い時に特に起こりやすい心理的事象です。
大きく分けて3つ、集団的浅慮が起こりやすい兆候があります。
それを図で表すと以下の通りです。
簡単に言うと自信過剰、軽視、思考停止、このような兆候が見られると集団的浅慮が起こって誤った判断をしてしまう可能性が高まります。
歴史的な事件を見ても、例えば政治家という派閥意識が強い人たちはこの集団的浅慮が起きやすい状況に身を置いていると言えそうです。
また、企業に目を向けても業界でトップのパフォーマンスを上げている企業の上層部の人たちも危うそうです。
このような「おごり」は個人でも起こり得る話ですが、これが集団で発生すると他への影響値が高いものになりやすく、結果的に事件のような望ましくない事態にまで発展してしまうのです。
また、身近なところでも集団的浅慮は発生しがちです。
身近な集団的浅慮から身を守るには
会社で働いていると、大小はあれど派閥的なものが存在します。
無視しても会社で働くには致命的なものにならない程度のものもあると思います。
ただ、いずれにせよ気分は良いものではなく、何となくグループに調子を合わせている人も多いのではないでしょうか?
このような時に集団的浅慮に巻き込まれてしまうとやっかいです。
何となく付き合っていたグループで起こった集団的浅慮に対し、自分もそのグループに属している人、同じ考えを持っている人だと外部の人から思われると厄介です。
これに陥ると、他人のイメージを変えるために相当な労力を要します。
そうならないために、自分が付き合っているグループがどのような考えを持っていて、自分と共通するところ、共通しないところを明確に切り分けて言葉にできるように日頃から考えておく必要があります。
そして、外部の人と話す機会があればその点を話題にしてみるのも良いでしょう。
「この人はあのグループの人だけど、しっかり考えている人なんだな」という風に周囲から思われるようになれば、何かあった場合でも周りの受け止め方は全然違うはずです。
さいごに
今回は集団的浅慮をご紹介しました。
心理学のおもしろいところは、人が個人と集団で全く別のことをしてしまうなど面白い発見ができることです。
自分は大丈夫だと思っていたのに、、、
このような思い違いはある意味心理学的に解明できそうです。
そして冒頭でお話しした歴史的事件も、この集団的浅慮の観点で現場を想像してみるのも面白いでしょう。
何より、この心理学を使って自分が集団的浅慮の犠牲者にならないようにすることが重要です。
今回この記事を執筆するにあたって、僕は以下に紹介する本を参考にしています。
集団的浅慮以外にも役にたつ心理学のテクニックが紹介されてますのでぜひ参考にしてみてください。
それでは。
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