会社員として働いていて、同僚や上司がどれくらいの給料をもらっているのかを知ることはあまりないと思います。
役職などによっていくらになるかの基本的な金額がオープンになっている会社は多いかもしれませんが、年次や評価などを加味して実際にいくらくらいもらっているのかまでは、本人に聞いてみないとわからないものです。
ところがこれをちょっとした事で知る機会があったらどうでしょうか?
何でも話せる仲のいい同僚ができたり、飲み会の場で手取りの金額やボーナスの話になったり。
当然ながら必ずしも全員が同じ金額ということは少ないでしょう。
そこには必ず不公平感が発生します。
実力社会とはいえ、適切に報酬を分配するのは何が適切と言えるのでしょうか?
今回は経営者的な視点でぜひお付き合い頂けるとありがたいです。
みなさんが社長になったとして、社員にどのような形で報酬を分配することが心理学的にふさわしいのか、ぜひ想像してみてください。
キーワードは分配原理です。
▼この記事が参考になる人
・将来起業したい人
・最近社長になった人
・心理学に興味のある人
ぜひ楽しんでいってください!
分配原理とは何か?
報酬に対して不公平を感じる時というのは、自分の投入したコストに対して報酬が少ない時が言えると思います。
反対に報酬が多すぎるときも不公平を感じるデータもあるとされています。
そのため報酬の分配原理はケースによって使い分ける必要があります。
各分配原理と使い分けのイメージは以下のようなものです。
分配原理は大きく4つに分かれます。
貢献度、すなわち会社ですと自分の成績に応じたもの。全員均等に同じ報酬を分配するもの。必要性の度合いに応じて分配するもの。最も成果を出した人が総取りするもの。
おそらく一番想像しやすいのは衡平原理ではないでしょうか?
これは会社でも使われるものと言えます。
ここまでで、分配原理について解説しました。
ここからは自分の身の回りにおける分配原理がどのようなものか、そして身近な分配原理を理解した上で自分がどう力を発揮すべきかを考えてみましょう。
分配原理を理解して一喜一憂を避けよう
僕のように会社員の人は、毎月の給料やボーナスといったものをもらっていると思います。
特に会社のボーナスというのはその会社の色が出やすいものです。
個人の成績が衡平原理的に反映される会社もあれば、分配原理を前提としたものもあるでしょう。
自分の所属している会社が衡平原理に基づいているのか、分配原理に基づいているのかを理解しておくことは重要です。
というのも、会社はよく「がんばって結果を出した分だけボーナスに反映される」という風なことを言いますがこれはウソです。
自分ががんばって目標予算を達成しているのに、ボーナスはそれほど変わらなかったという人は多いのではないでしょうか?
これはどの会社も前提があるためこのような事態に陥ります。
まずは会社全体の予算が達成されていること。次に所属している部の予算が達成されていること。そして自分の所属するチームが達成されていて、そこではじめて自分自身の成果が見られます。
つまり、自分が予算を達成していても、それ以上のチームや部署、会社自体が達成していないことには報われないのです。
これを明言している会社はほとんどいないと思いますが、会社の収益を考えるとこれが実体の会社は多いと言えるでしょう。
そのため、衡平原理と言いながら実態は平等原理という会社が多いはずです。
当然、自分の属している会社が上記のケースに当てはまるかは要確認ですが、いずれにせよ実態を知ることで無駄な努力は省くことができます。
はっきり言って個人の成績で会社全体の達成をカバーできたら苦労はしません。
ですので衡平原理を信じてがっかりするくらいなら、実態に即して会社業務をこなし、その分のリソースを副業や趣味に投じた方が賢い選択と言えるでしょう。
さいごに
分配原理は自分が社長になって報酬を決めるときに役に立ちそうですが、自分のモチベーションを安定させるためにも上手く利用できます。
僕自身、振り返れば結果的に無駄ながんばりだったという思い出があります。
当然、経験的には無駄には感じてませんが、そのとき期待したのは経験ではなく報酬だったのですから。
自分の期待値をコントロールしてモチベーションを安定させるという意味では、分配原理は上手く使える心理学のテクニックと言えそうです。
今回のこの記事は以下で紹介する2冊の本を参考に執筆しました。
分配原理以外にも使える心理学のテクニックがたくさん紹介されているのでぜひ参考にしてみてください。
それでは。
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