「いじめ」は人の永遠の課題なのかもしれません。
急に壮大なテーマ感を出してしまいましたが、人を仲間外れにするのは人間持つ社会性の本能の1つと言えます。
理性で分かっていても、事実としてなくならないのが「いじめ」。
これは学校だけでなく職場などでも起こり、子供だけではなく大人も起こしているものです。
現代で「いじめ」とされていますが、このように他者を疎外することで、この疎外感を味わった人はどのような行動をとるのでしょうか?
今回ご紹介する心理学は、この疎外された人が次にどのような行動を取るのかを調査したものです。
キーワードは「社会的排除」。少しダークなテーマですが知っておいて損はないです。
▼この記事が参考になる人
・身の回りに疎外されている人がいる
・疎外された人の心理が気になる
・心理学に興味がある
ぜひ楽しんでいってください!
社会的排除とは?
社会的排除はその名の通り、集団が特定の人を疎外する行為を言います。
アメリカで1995年から2001年にかけて発生した15件の学校での銃発砲事件で、そのうち13件の加害者はいじめや仲間外れにあっていたことがわかっています。
また、犯罪行為や非行に走る少年は両親との関係がよくなかったり、社会の中で強い疎外感を持つという点も指摘されています。
このようなことから、社会的に疎外感を持つ人は攻撃行動を起こしやすいのか?という仮説が立ち上がり、以下のようなイメージの実験が行われました。
この実験によって、擬似的に社会的排除にあった場合でも他者に対する攻撃行動を起こしやすいことが分かりました。
当然、疎外感を味わっている人が必ず攻撃行動を起こすというものではありません。
ですが、人が日頃どのような疎外感を味わっているかはその人にしかわからないことです。
この社会的排除に対して我々はどのような防衛策をすれば良いのでしょうか?
社会的排除の防衛法
社会的排除の防衛法の目的は、もし仲間外れにあっている人が攻撃行動を起こした時に、その無差別的な攻撃の対象にならないようにすることです。
これはなかなか難しいです。
仲間外れにされている人、仲間外れにしている人たちから自分が距離をとっても、仲間外れにされている人からすると同罪です。
だからといって仲間外れにされている人と無理やり仲良くなるのも大変です。
もちろん本心から仲良くなれればそれに越したことはないですが、ここではそのパターンは置いておきます。
そのため、完全な防衛法を実施するのは難しいかもしれません。
ただ、普段から明らかに疎外されている人をチェックしておくことはできます。
気の毒ですがその人が最悪攻撃行動に出るかもしれない、ということは頭の片隅においておくことが大切です。
そしてもし本当に不幸な事態に遭遇してしまった場合は、「なぜ?」と考えて体が硬直してしまう前に、自分の身を守るための行動を起こせるはずです。
逃げ遅れる前に行動できるようにしておく。これが防衛法になります。
さいごに
今回は社会的排除を解説しました。
ダークなテーマでしたが、現実問題として社会的排除は起こっています。
そしていじめや疎外はエスカレートしていくことも事実です。
いずれにせよ自分が当事者にならないことが大切と言えますね。
心理学はこのようにダークなテーマも真正面から向き合って科学的に解明してくれます。
この記事は以下で紹介する本を参考に執筆しました。
今回の社会的排除以外にもすぐに使える心理学のテクニックがたくさん紹介されているのでぜひ参考にしてみてください。
それでは。
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