会社や学校で過ごしていると、必ず自分は様々な集団に属することとなります。
会社なら部署やチーム、学校はクラスや仲の良いグループなどです。
これらの集団の中で過ごしていると、気づいた時に自然と集団の暗黙のルールが作られていることに気づきます。
一人の時なら当然行うことでも、集団内にいるときにはルール違反を意識して行動を抑制するようなものです。
これは心理学で「集団規範」と呼ばれているものです。
そこで今回はこの記事でこの集団規範を紹介していきます。
▼この記事が参考になる人
・周りに流される自分を変えたい人
・集団について興味のある人
・心理学に興味のある人
心理学は知っているだけで人生を豊かにしてくれます。ぜひ楽しんでいってください!
集団のルールはどのように作られるのか?
集団のルール。すなわち集団規範がどのように作られていくのかを説明します。
多くの人が気づいたら暗黙のルールができていた。という経験があると思います。
この集団規範の形成を知るために、以下のような実験が行われました。
上記のイメージの通り、暗闇の中で点滅した光がどれくらい移動したのかを答えてもらい、それが個人と集団で答えた場合にどのように変化するのかを見た実験です。
結果はおもしろく、個人の回答を並べるとバラバラなのですが、集団で答えてもらった回答をみると集団の中にいる人の答えの差が、実験回数を重ねるごとにどんどん縮まっているのです。
これは人が集団の中に入ると、その周囲の人に相互に影響を与えることが要因とされています。
このように仲の良い悪いや関係の深さを考慮にいれなくても、集団の中でお互いに歩み寄ろうとする傾向があることが分かります。
そのため、同じ職場や学校のクラスで暗黙のルールが形成されるのは自然とも言えるでしょう。
人は社会を形成する生き物だと言われますが、集団規範は人の本能の1つと言えるかもしれません。
それでは、この集団規範を知った上で我々の生活にどのように役立てるのかを見ていきましょう。
何が集団規範なのかを知っておく
集団規範は人の営みの中で自然に発生してしまうものだと考えられます。
そのため集団規範が形成されるのは止められないと言えそうです。
ではこの集団規範を知った上で我々はどのように生活に役立てるべきでしょうか?
答えは、何が集団規範かを理解することです。
例えば、自分があるグループに属している時に、我々はサッカーファンでサッカーを中心にしているので他のスポーツはさほど熱心ではない。
このような集団規範があったとします。
しかし、このような集団規範があることで、自分はサッカーは大好きだけど野球も同じくらい好きだと、この集団規範が作用してグループ内で野球の話がしずらくなります。
ですので、ここで集団規範と自分の意思を切り分けて考えます。
自分の仲のいいグループはサッカーが大好きで、自分もサッカーは大好きだからサッカーの話をしていて楽しいグループ。
一方で自分は野球も大好きだから、野球はまた別の人たちと盛り上がる。
このように分けることで、集団規範によって自分の価値観をねじ曲げないようにします。
マジメな人の場合、集団規範にコミットするために本当は野球が好きなのに、その気持ちに肯定的になれなくなってしまうからです。
これだと生きづらいですよね。
ですので、自分の仲の良いグループの集団規範からするとサッカーが一番だけど、自分はサッカーと野球が一番だと思う。
このように集団規範と自分の意思を分けることが自分のメンタルを健全に保つことに繋がります。
さいごに
集団規範は防ぎようの無いものです。
社会を形成するためにはある意味必須とも言えるでしょう。
ですのでこの集団規範に真っ向から立ち向かうのではなく、集団規範を知って理解しておくことで、自分に自由を与えることができます。
僕はこの集団規範の存在を本で読んでから考え方を変えて実践したところ、非常に気持ちが楽になりました。
せっかくこの記事を読んでくれた人が同じように自由を感じてくれると嬉しいです。
さいごに、この記事を執筆するにあたって参考にした本を紹介します。
今回の集団規範以外にも役に立つ心理学の知識がたくさん入っているのでぜひ参考にしてみてください。
それでは。
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