もしあなたが新人の営業マンだとして、新規のお客さんに最新の商品を売りたいとします。
しかしそのお客さんは新しいものを好まず、長年愛用している道具で十分だと返されてしまいます。
これでは営業マンとしては別のお客さんに早々に切り替えた方が良さそうです。
ですが、本当にこのまま引き下がっていいのでしょうか?このような時に、せめてもう1回アプローチできる方法があれば、、、こんな風に感じたことはないでしょうか?
何とかこのお客さんに商品を買ってもらう方法はないのでしょうか?
今回は心理学を使って相手をコントロールするテクニックをご紹介します。
心理学の一貫性欲求を使って、上記の営業マンが商品を売る方法のご紹介です。
▼この記事の参考になる人
・売れる営業マンになりたい人
・相手をコントロールしたいと考えている人
・心理学に興味のある人
ぜひ楽しんでいってください!
一貫性欲求とは何か?
人は誰でも一貫性がある人物だと見られたい承認欲求があります。
例えば、幼い時から卓球の英才教育を受け、10代でオリンピックに出場し、20代もプロ選手として活躍、引退後も卓球競技を盛り上げるために後進の育成に熱心な人がいたとします。
卓球のエピソードだけでも、この人物が一貫性のある好ましい人物だと感じる人は多いはずです。
我々は他者の一貫性を見るのと同時に、我々自身の一貫性にも気を配っており、たまに自分の一貫性を守るために本心とは違うことを言ったりします。
人のそのような一貫性を守りたいという欲求を調べた調査が以下の図になります。
有名な言葉で「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」と言ったりします。新卒の営業研修なんかで紹介されることも多いです。
上記の調査では、最初に小さな要求を相手に承諾させることで、後にそれより大きな要求を相手に承諾させるところを見ています。
結果は一目瞭然で、最初に小さな要求を承諾することで、その延長線上の内容にあたるとはいえより大きな要求を承諾する形になっています。
被験者たちの本心は紹介されていませんでしたが、この一貫性欲求は相手にYESと言わせるのに十分強力なテクニックだと言えそうです。
では、前段で紹介した営業マンがこの一貫性欲求のテクニックを使って商品を売ろうとした時、具体的にどうすれば売ることができるのでしょうか?
一貫性欲求を使って商品を売ろう!
相手の一貫性欲求を使って商品を売るために、先ほどご紹介した「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」にならって進めます。
ポイントは2段階ということです。
つまり、最初に小さな要求を相手に承諾させた上で、次に大きな要求(売りたい商品)を承諾させるというものです。
簡単に紹介すると以下のイメージです。
▼「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」で商品を売るには
①小さな要求を承諾させる
→相手に何が欲しいかニーズを探る
「こういうのがあれば即買いだよ!」と言わせるくらいに話を聞く
「もし僕がそのような商品を持ってきたら買ってくれますか?」
このような問いにOK(承諾)をもらう
②大きな要求を承諾させる
→①の相手要望に沿う商品(もともと売りたい商品)を提示する
あたかも探した末に見つけ出して持ってきた、という形で提示する
「これがあれば即買いだと仰っていたので、お客様を最優先にお持ちしました!」
大きく分けて2回お客さんに会いにいくイメージです。
1回目の訪問で商品を売ろうとはせず、自分が営業マンであることを知ってもらい、相手がどんな商品があれば買いたいのか、どんな商品であればお金を出していいと考えているのかを聞きます。
この時点では売り込みというよりも調査のような段階です。
まるでSFのような未来の夢のような商品のことのように逸脱しないように話をリードしましょう。
この商品があれば買うよ!という所に話を着地できれば、次回の訪問でその商品を見つけました!という形で持っていきます。
「前回、この商品があれば即買いと仰っていたので早速持ってきました!」
このように言われれば、この段階から再度検討し直すという展開にはお客さんも持っていきずらいでしょう。
もちろん、最初の段階の調査で本心から欲しいものが手に入るということであれば、お客さんの満足度も高く営業マンとしてのあなたの評価も上がること間違い無しです。
さいごに
今回は一貫性欲求という心理学を使って商品を売る方法を紹介しました。
このように、何気ない生活の中でも心理学を応用することで我々は豊かになることができます。
言い換えれば、心理学は生活の知恵やテクニックとも言えます。
今回の一貫性欲求は以下で紹介する2冊の本を参考に執筆しました。
一貫性欲求以外にも使える心理学のテクニックがたくさん紹介されているのでぜひ参考にしてみてください。
それでは。
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