観察学習という言葉がありますが、これによって我々が心理的にどのような影響を受けるのかを知っておくと、自分の周囲にいる人が直後にどのような判断を下すのかが予想しやすくなります。
人は社会性を持つ生き物であるため、日頃から他社の存在に影響を受けたり与えたりしながら生活しています。
その中で当然観察学習というものは人の判断に影響を与えます。
この影響の度合いを知ることで、我々が今後直面したものや目にしたものの後でどのような判断をするのかが予想しやすくなります。
この代理強化と呼ばれる心理的影響を知っておくことは、我々の生活に様々なヒントを与えてくれそうです。
▼この記事が参考になる人
・観察学習の影響度合いを知りたい人
・他者を心理的に誘導したい営業マン
・心理学に興味のある人
ぜひ楽しんでいってください!
代理強化とは?
代理強化は簡単に説明すると、観察学習によって得た結果をもとに我々が受ける心理的影響のことを指します。
つまり、他人にどれくらい影響を受けるのか?ということです。
「人の振り見て我が振り直せ」という言葉がありますが、代理強化はまさにこれを象徴する心理だと言えます。
図で示すと以下のイメージです。
実に単純な話であり、当然とも言えるような結果です。
ですが実感している以上に、我々は他者に影響を受けていることが見れる結果ではないでしょうか?
ここからは、この代理強化を我々がどのように活かせるのかを考えていきます。
代理強化で他者に影響を与えて誘導してみる
代理強化は我々も受ける心理的影響ですが、活用しだいでは相手を自分の思い通りに誘導できる可能性が高まります。
他人をコントロールするというのは聞こえがよくないかもしれませんが、営業マンとして働いていたり、他人に価値を伝えたい人からすると大切なテクニックです。
相手にわざと損をさせて自分だけが利益を得るというのが詐欺の手口なので、そういう意味では全く違うものですね。
話を戻しますと、代理強化で人が自身の判断に影響を受けるのであれば、コントロールしたい相手にゴールから逆算した形の観察学習を体験させればいいわけです。
この手法が一番イメージしやすいのは保険のセールスと言えそうです。
我々は日常生活のなかで事故やケガについてわざわざ考えません。
しかし保険サービスを売りたい営業マンは、わざとケガや事故、病気のリスクがあることを我々に想起させて、自分の生活の中でどのようなタイミングで起こり得るのかをイメージさせます。
その結果、安心したいがために我々はそれまで欲していなかった保険商品を買うことになるのです。
このように、代理強化を使うには目の前で実際に観察学習をする必要はなく、自身に強くイメージさせることで観察学習と同等の効果を与えて代理強化を生じさせることが可能なのです。
さいごに
今回は代理強化を紹介しました。
保険にセールスに例えたことで、ありがちな手法のように聞こえたかもしれませんが、心理学というフィルターを通して理解しておくことで自分がどのように使えるのかをイメージできたかと思います。
これまで我々は影響を受ける側だったかもしれませんが、これからは心理学の手法として活用していくことは大事です。
今回の代理強化は以下で紹介する本を参考にこの記事を執筆しました。
代理強化以外にも使える心理学のテクニックがたくさん紹介されているのでぜひ参考にしてみてください。
それでは。
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