会社の会議で今後の方針が決定される時、どの程度リスクが考えられているのか気になったことはありませんか?
戦略や挑戦など聞こえのいい言葉は聞けても、具体的にどれくらいリスクが含まれているのか。その方針が失敗するとどうなるのかまで説明できることはめったにないでしょう。
そこで、会議という1つの集団がどのくらいリスクを考えるのかを心理学を通して説明していきます。
会社の偉い人が複数人集まって議論するわけだから、保守的な傾向が強いんだろうな、と考える方は多いかもしれません。
しかし、心理学という領域を通して考えると違った一面が見えてくるので面白いです。
▼この記事が参考になる人
・会議の心理学を知りたい人
・集団極化に興味のある人
・心理学に興味のある人
ぜひ楽しんでいってください!
集団極化とは何か?
集団極化とは、個人で考えて決定する方針よりも集団で考えた方がリスクを取りに行ったり、保守的に偏ることを指す心理的傾向です。
一般に集団で考えることの方が保守的な方針に偏りやすそうだと考えますが、実はリスクを取る方向に傾くことも多いのです。
このように、個人で考えることよりも同じことを集団で考えた時の方がリスクを取りに行く傾向が強まることを「リスキー・シフト」と呼びます。
イメージで表すと以下になります。
上図のとおり、この傾向は男性だけではなく女性も当てはまります。
リスクを取るという話だけなら男性の方が血の気の多そうな印象ですがどうやら違うようです。
昨今では女性の社会進出などとメディアで報じられることが多いですが、性別を超えて会議室ではリスキー・シフトが起こるようです。
身近な集団極化を考える
会社の方針を考える会議に出席する人はそれほど世の中に多くないと思います。
僕も含めそのような我々の場合は、もう少し身近な例を考えてみる必要があります。
例えば自分が所属しているチームがどのように実行に移すかを議論する場になった所を想像しましょう。
そうした場合に議論される内容は、個人で考えるよりもより積極的で行動的なプランが検討されるはずです。
きっと個人で考える場合はそこまで自分に課すような目標設定はしないでしょう。
これが集団極化の傾向です。
やはり人は社会を形成する生き物のため、集団としてまとまることでよりリスクを取るチャレンジングな方向へ進みやすくなることが言えます。
ですので、自分が提案したアイデアも集団で議論されることでより挑戦的な取り組みに変化する可能性があります。
もしこの記事を読んでいる人がどこかのチームリーダーなのであれば、この心理を利用してチームメンバーに目標などを議論させると、より挑戦的なアクションプランが設定されるかもしれません。
さいごに
今回は集団極化について解説しました。
このように心理学を学ぶことで、日常の中で起こりうる事象に対して効果的にかつ有利に運ぶように働きかけることができます。
ちょっとずるいと感じるかもしれませんが、それが知識でありテクニックと言えるでしょう。
今回この記事を執筆するにあたって僕は以下の本を参考にしました。
集団極化以外に使える心理学のテクニックがたくさん紹介されているのでぜひ参考にしてみてください。
それでは。
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