正直に言いますが、人生でどうでもいいことは多いのが現実です。
もちろん自分にとって重要な事は存在しますが、世の中で自分に関わること全てが重要という人はいないという話です。
例えば今日の会議で今後の仕事の方針を決めるとなった場合。
自分の関与がそれほど深いものでなければ、どのような方針になってもさほど困らないでしょう。
このように、「どうでもいいこと」は存在します。
しかしこの「どうでもいいこと」に対して何らかの決断なり意思表示をしなければならない場面はあります。
多数決はその最たるもののパターンかもしれません。
そこで今回は、この「どうでもいい」ことに人が判断を下さないとならない時、何に影響を受けるのかを解説していきます。
心理学のキーワードは沈黙の螺旋です。
▼この記事の参考になる人
・主体性のない職場で嫌になっている人
・少数派になりがちな人
・心理学に興味のある人
沈黙の螺旋は身近な事例です。ぜひ楽しんでいってください!
沈黙の螺旋は日常から政治にまで影響を及ぼす
沈黙の螺旋を一言で説明すると、「人は多数派に属したがる」というものになります。
自分の意見が少数派だと分かると人は不安を感じます。
それによって、本当は反対派にも関わらず社会的な孤立を避けるために多数派の意見に賛成してしまうということがあります。
図で示すと以下のイメージです。
上記のイメージで紹介している通り、沈黙の螺旋は過去に選挙でその効果が確認されています。
さらにマスメディアなどの力の大きさも知ることのできる心理的影響力の強いものです。
沈黙の螺旋、身近なのは会議室
沈黙の螺旋をより身近な存在に捉えていただくのに適した場所があります。
それは会議室です。
会社の会議室は「どうでもいいこと」のオンパレードだったりします。
ある議題に関する可否の議論がなされていたとして、真剣に話しているのはごく少数の当事者だけでしょう。
しかし会議という体裁上、満場一致が促されます。
そのため、「どうでもいいこと」であっても自分の意見を表明する必要があります。
このような時に沈黙の螺旋が発動し、その議論をぼんやりと見ていたあなたは、優勢に傾いている方の意見に賛同する形で事なきを得るでしょう。
ある意味社会性を重んじる人の本能に忠実だったとも言えますし、その場をやり過ごすための正しい判断だったとも言えます。
このように沈黙の螺旋は日常生活の至る所で見る事ができます。
もしも「どうでもいいこと」に出くわしたら、沈黙の螺旋が発動していないか観察してみるとおもしろいかもしれません。
さいごに
今回は沈黙の螺旋を紹介しました。
日常のあるあるな光景も、心理学の視点で見ると一味違ったもので理解できますね。
心理学を学んでいて得なのは、沈黙の螺旋のように事象をきちんと理解しておくと、自分がどれくらい影響を受けているのかも分かります。
これによって無意識で他人に操作される事が減り、自分で正しい選択ができるようになると人生が豊かになっていくことでしょう。
さいごに、今回ご紹介した沈黙の螺旋を参考にした心理学の本を掲載しておきます。
他にも読んだらすぐに使える心理学のテクニックがたくさん紹介されているのでぜひ読んでみてください。
それでは。
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