あまり出くわしたくないシチュエーションですが、相手が怒りのあまり攻撃行動に出るシチュエーションは世の中に存在します。
上司が怒りのあまり部下の頭を叩くなど、やられたくないですし見たくないですよね。
その場合はまた別の問題に発展するわけですが、今目の前にいる怒り狂った人が攻撃行動をとってしまうのはなぜでしょうか?
単純に怒りの感情と攻撃行動は結びつきやすそうですが明確な因果関係で結びついているわけではありません。
怒っていても攻撃行動を取らない人がたくさんいるからです。
そこで今回は、この怒りの感情と攻撃行動の結びつきを心理学の観点で読み解いていきます。
考えたくないですが、将来怒り狂った人に出くわした場合。この心理学のテクニックを知っているだけで我々の身に起こる危険を回避できる可能性が高まります。
▼この記事が参考になる人
・怒りにまかせる人が身近にいる
・自己防衛法を身につけたい
・心理学に興味がある
ぜひ楽しんでいってください!
人が攻撃行動に出るのはなぜか?
普段穏やかな人でも、我慢できないようなことであれば怒ります。
人は感情を持つので当然の反応です。
しかしその中に怒りにまかせて攻撃行動に出る人がいます。
例えば怒りに任せて相手にピストルを打ってしまう事件などです。
これは怒りのせいでコントロールが不能になったからだ。と説明するのは簡単ですが、それならば世界中で怒った人がピストルを打たないと説明になりません。
つまり、人が攻撃行動に出るには怒りの感情以外にトリガーがあると考えられるからです。
それを検証したのが以下で紹介する実験になります。
この実験で登場する「銃」はあくまで攻撃を連想させるアイテムとして登場します。
そしてこの実験で分かった事は、人が怒りの感情を抱えているときは、この攻撃を連想させるアイテムが近くにあることが手がかりとなり、人を攻撃行動に駆り立ててしまうことです。
つまり、怒っている人のそばに攻撃を連想させるものがあると攻撃行動に動く可能性が高まるのです。
もう少し具体的に考えてみましょう。
攻撃手がかりとなるシチュエーション
例えば街中で怒りにまかせて大声を張り上げて、今にも殴り合いのケンカになりそうな一触即発の事態に遭遇したとしましょう。
この時に、偶然にも通りがかった子供がおもちゃの剣を持っていた場合。それを目にした怒りの人は、そのおもちゃの剣を攻撃手がかりにしてしまう事が上記の実験結果から想定されます。
また、会社で上司がミスをした部下に対し怒り心頭の時。その会議室の窓の向こうに見えた向かいのビルに出されたボクシングの広告が目に入った場合。
そのボクシング広告を攻撃手がかりにして、その部下の頭を叩いてしまうかもしれません。
このように、怒りの中でも特に周りが見えてないほどの怒りに達している人に出くわしたら、攻撃手がかりの登場によって攻撃行動に出る可能性が高まると考えられます。
そのようなシチュエーションに出くわしたら、まずはその怒れる人とは物理的に距離を置きましょう。
ある意味当然と言えますが、攻撃手がかりの存在を知った今ではなおさら危険性が見えてきますね。
さいごに
今回は身近な例ではありませんでしたが、人が連想によって次の行動を決定する。影響されしまうということの1つの事例だと考えられます。
攻撃手がかりはその1つで過激な内容でしたが、もし周りの人が何か行動を決定した場合、何かに影響されているのか?という視点で観察してみるのも手かもしれません。
今回ご紹介した攻撃手がかりは、以下で紹介する本を参考に記事を執筆しました。
攻撃手がかり以外にも身近で興味深い心理学のテクニックがたくさん紹介されているのでぜひ参考にしてみてください。
ちょっとした趣味感覚で読める、読みやすい本です。
それでは。
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