会社や学校で必ず起こるのが差別や迫害、派閥のような集団が起因するものです。
自分の身の回りでも一定のグループが人や別のグループを小馬鹿にしたり、会社の派閥などはありませんでしょうか?
なぜ人は集団になると、それ以外に対して攻撃的だったり差別的だったりするのでしょうか。
実はこれは心理学で説明することができます。
キーワードは内集団・外集団です。
人が集団を形成するときに自然発生する心理を知っておくことで、もし自分が新しい職場や学校などの環境に入ったときにすでにあるグループへの対処がしやすくなります。
▼この記事が参考になる人
・身近なグループの心理的特性を知っておきたい人
・近々新しい環境にいく予定のある人
・心理学に興味のある人
ぜひ楽しんでいってください!
内集団・外集団とは?
ジェノサイドという言葉を聞いたことはないでしょうか?殺戮を意味する英語です。
歴史で戦争を勉強したり、紛争のニュースを聞いたことのある人は聞いたことがあるかもしれません。
今回ご紹介する内集団・外集団がエスカレートすると、実際にジェノサイドが引き起こされます。
内集団・外集団のイメージは以下の通りです。
内集団は自分が所属している集団を指します。家族はもちろん、学校、学校のクラブ、会社、所属部署など、人は望まなくても何かしらの集団に所属しています。
また、外集団は自分が所属していない全ての集団のことを指します。まさに内集団の反対です。
そして人は外集団に対して偏見を持ちやすい傾向があり、これがエスカレートすることで差別や揉め事、紛争にまで発展していきます。
ですので近代史で起こっている紛争のきっかけの1つは、実は内集団・外集団の心理学で説明することができるのです。
では、日常の差別から紛争までスケールの幅が広い内集団・外集団の心理ですが、これを身近なもので有効に使うにはどうしたらいいでしょうか?
偏見は拭えないことを理解しておく
内集団・外集団の心理に抵抗するのは時間の無駄です。
この記事を読んだ人が内集団・外集団に惑わされないようにある集団をリードしようとしても、全員がこの事実を理解できても抵抗することは不可能でしょう。
偏見、すなわちバイアスとはそのようなものです。
ですので、内集団・外集団の心理に抵抗しようとはせず、それが事実として起こることを認識した上で上手く利用することが大切です。
例えば、転職して新しい職場に入ったときに、自動的にどこかの部署の所属となります。
しかし会社とは不思議なもので、どこにいっても部署をまたいだ仲のいい人どうしのグループというものが存在します。
そしてこれは悪い意味で内集団・外集団を形成します。
ですので、自分の身を守るためには職場にある各グループがどのような特性を持っていて、各グループ同士がどのような偏見をお互いに抱いているのかに目を光らせておくといいです。
早い段階で気づければ、自分が居心地の良さそうなグループに入り込みやすいですし、反対に気の合わなそうなグループを遠ざけられます。
また、周りの目が気にならないという人は双方と程よい距離をとれるようになるでしょう。
一番良くないのが、内集団・外集団の心理に巻き込まれることです。
ズバリ不毛なので、日常で無駄に消耗したくないという人はこのような心理を理解しておくと生活しやすくなると言えそうです。
さいごに
今回は内集団・外集団の心理を解説しました。
心理学の中には、理解できたら抵抗するよりも上手く乗りこなした方が得なものもあります。
人はどうしてもバイアスを持つ生き物なので、自然発生する心理は抵抗するよりも上手く利用した方がいいのです。
今回はこの記事を執筆するにあたって2つの本を参考にしました。
内集団・外集団以外にも使える心理学のテクニックがたくさん紹介されているのでぜひ参考にしてみてください。
それでは
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